竜馬がゆく3

脱藩から勝海舟との出会い、海軍学校設立のために奔走するまでを描いた3巻。歴史的事件である寺田屋騒動、生麦事件が起きいよいよきな臭くなってゆく日本。そんな中、幕臣勝海舟と縁が出来弟子入りしてしまう。佐幕派倒幕派の変わり者同士が師弟の関係を結ぶ。そんな破天荒さが見所ですかね。勝を暗殺するつもりの岡田以蔵を言いくるめて、その勝の護衛をさせるくだりは出鱈目としか思えないくらい。
それにしても、新選組視点から見たときは実に単純だった思想の相違が攘夷視点から見ると複雑なのね。その辺りが読み物としては面白くもあり、史実として考えると歴史のうねりに飲み込まれた多くの傑物を考えると残念でもあり。