だれも猫には気付かない

舞台は中世、亡くなった摂政は若き領主の為賢い猫を残していった。こう書くとバリバリのファンタジーを連想するが、魔法だのドラゴンだのは一切出てこないし、猫が喋ったりしない。内容は、領主が隣国の王の姪と結婚し、その為に野心溢れる隣国の王妃に命を狙われるが…と言うもので、基本的に領主が主人公的な描かれ方をされているが要所で猫が活躍する。その猫が、実際にどの程度知恵があるのかほのめかす程度の描写しかされていないのが上手い。ただタイトルを考えたらもう少し猫の描写を増やしても良かったのではないかなぁ。