真説宮本武蔵

江戸に生きた剣客達を描いた短編集。一般に美化されがちな宮本武蔵を別の切り口から見つめた表題作『真説宮本武蔵』や、幕末三大道場の一つである北進一刀流開祖が自分の道を確信するに至るまでを描いた『千葉周作』がお勧め。士官の為に虚実取り混ぜて名を上げようと努力した江戸初期の宮本武蔵と、合理的で万人が学べる術を求めた幕末の千葉周作は非常に対照的ですな。